~冒険のシナリオ1~

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~冒険のシナリオ1~

【ゲーム開始1日目/ヴァロン自宅】 「……おい、シュウ。 なんかゲームオーバーって出たぞ」 ゲームを始めて5分経っただろうか? 真っ黒な画面に白字英語でGAME OVERと書かれ、明らかに暗いメロディーの音楽が鳴り響く中。モニターの画面を指差してヴァロンが言った。 その展開に? ゲームオーバーにしながら、何の悪びれた様子もない彼の態度に? いや、彼のあまりの下手さに呆れてかも知れない。 私は一瞬呆然としてしまい、瞬きをするのも忘れて、背を向けたまま顔だけ振り向くヴァロンと無残な結果を表すモニターを見つめていた。 いきなりで申し訳ないが……。 ちょっと今の状態では気持ちの整理がつかないので、先に自己紹介をさせてもらいましょう。 私の名前はシュウ(22)。 ゲームをプレイしている彼の名はヴァロン(22)。 私達は7歳からの付き合いで、兄弟のように育ってきた幼馴染であり親友。 そして、仕事での相棒といったところだろうか。 ヴァロンの職業は”夢の配達人”。 多額の報酬と引き換えに、依頼人の願いを叶える何でも屋だ。
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