1 僕は君を夢にみる

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僕は夢を見た。 真っ暗でなにも見てない。 聞こえて来るのはどこか懐かしい波の音。 そして感じるのは人の気配だけ。 その気配も懐かしくて、いつも感じてるもので、愛しくて、切ない。 そんな気配だ。 暗闇に目が慣れて来る。 そして自分が泣いてることが分かる。 そして波の音は生まれてからずっと見慣れた海の音であることが分かった。 そして人の気配は君だった。 愛しくてずっとずっと思い続けている君。 君もなぜか泣いていて小さい頃僕のために集めてくれた小さい貝殻を手に抱えている。 そして僕にそれを渡した。 泣きながら。
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