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俺と洋人は、2人並んで目の前の電光掲示板をじっと眺めている。
次々に数字が点滅していく。
それを手元の受験票の番号と照らし合わせて、自分の番号を探していく。
「受かったー!!」
隣にいた洋人が漁師ならではの動体視力の良さでさっさと自分の番号を見つけて大声で叫ぶ。
「直も受かってる!やったな!」
洋人は俺が自分の番号を見つける前に俺の番号を探し出して、隣にいるのに大声で伝えてくる。
ここは俺たちの町から一番近い運転免許センター。
俺と洋人は誕生日が5月なので早めに自動車教習所に通い始め、夏休み中に免許取得を目指していた。
実地試験が無事に終わり、洋人の母さんに送ってもらい、2時間かけて学科試験を受けるために運転免許センターへと来ていた。
結果は2人とも一発合格。
洋人が嬉しさのあまり、勢いよく俺に抱きついてきた。
夏休みも終わりかけ、まだまだ暑いのに、更に暑さを感じてしまう。
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