終止符

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終止符

 人物紹介  瀬尾千景(せおちかげ)  女子高校生。クラスメイトの女子数人によるいじめに対し、救けを求められず耐え忍ぶ日々を過ごす。頭でっかちで行動力のない自分の性格を歯がゆく、悔しく思っている。今日を「世界最後の日」と仮定し、最後くらい、と自分の殻を破るべく思い巡らすが、どうしたってやってくる明日に気を取られてうまくいかず、変われない日々に悩んでいる。  しかし、ある日届いた一通のメールがきっかけで踏み出す勇気を手に入れる。  静井正也(しずいまさや)  男子高校生。家の秘密がクラスメイトによって暴露され、家庭崩壊に追い込まれる。親の願いが込められた自身の名を大事に思っており、復讐することにも迷いがあったが、ある家族と一日を過ごしたことで、自身の家族を取り戻すため行動する決意を固める。  復讐相手の母親もまた不倫をしており、その証拠を掴んで告発するが、相手の男が千景をいじめていた女子生徒の父親であったため、結果として彼女を救うことになる。  寺田和尚(てらだかずひさ)  銀行に勤める若い男性で、妻とまだ幼い子供をもつ。安定した人生を送ってはいるが、これまでに残した後悔をいくつも引き摺っており、「今日で世界が終わってしまうとしたら」という気持ちで日々穏やかに過ごすよう心掛けている。揶揄われやすい名前の字面を気にしていた過去があり、ひょんなことから知り合った正也と打ち解け家族を紹介するが、そのことで正也は勇気づけられることとなる。
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