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遼太郎と一緒にいるのは同じプロジェクトチームの市川さんという女性で、きりっとした感じの長身美人だ。
詳しい経歴は遼太郎以降の自己紹介はほとんど頭に入らなかったので知らないけれど、頭脳明晰なのは間違いない。
姉といい市川さんといい、天から二物を与えられている人もいるんだなと溜息をつきたくなる。
あちらの二人は私たちの席をそのまま通り過ぎ、禁煙席の奥に席を取ったようだった。
あの二人も揃って視察だったのだろうか?
何となく気になり、そちらを見たくてたまらない。
でも、一度見ただけで我慢したはずなのに、西岡課長には気づかれたらしい。
ふと気付くと、私を見てニヤニヤ笑っている。
「気になる?」
「別に」
「はは、即答しすぎ」
笑う課長を睨み付ける。
どうしてわかったのだろう?
大人になっても心の揺らぎを隠せていない自分が情けない。
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