1354人が本棚に入れています
本棚に追加
〝お前、相変わらずだな〟
どういう意味?
相変わらずだらしがない?
相変わらず冴えない?
相変わらず……。
いろんな意味でその言葉は堪えた。
この七年間、違う世界に飛び出して。私なりに変わったつもりだったのに……。
他の誰かに言われたのなら、大して気に留めなかっただろう。
あの頃と変わらず、遼太郎は一言で私を粉々にする唯一の存在だと思い知らされる。
遼太郎への思いから決別したつもりでいたのに、結局私は遼太郎に認めてもらいたかったのだと自覚してしまう。
大人になってヒールを履き、化粧を覚えても、本当の意味で私は何も変われていないのかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!