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チラチラと雪が舞い散る夜に、秋哉は彼女を見かけた。
公園のベンチに、ひとりひっそりと座っている。
「なあ、おい」
辺りはもう真っ暗だ。
秋哉は降りた自転車を引きずりながら声をかける。
「何してんだよ。女がこんな時間に危ねーぞ」
別に女性差別のつもりはないが、昨今物騒なのは事実である。
セーラー服の女子高生なんて、タチの悪い連中に目をつけられかねない。
「家どこだよ、送ってく」
ふと顔をあげた彼女に、秋哉は見覚えがあった。
「お前、神部?」
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