4.ミカエル(守護神、そして死の天使)

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じゃれついてくるのを適当にかわしていると、 「俺はいいけど、カズちゃんには声をかけてやれよ」 テッペーはわざとらしく鼻を啜ってみせながら言う。 秋哉が、 「……なんで三嶋」 聞きかけると、 「ツレねーこと言ってんじゃねーよ。アキが病院に担ぎ込まれたってんで、カズちゃん、顔色が変わるくらい心配してたんだから」 「……」 テッペーが三嶋のことを、 『カズちゃん』 と呼ぶのは、いつ聞かされても、なんとなくイラッとする。 それはこんな時でも変わらない。 だから、ムカつきついでに、 「別にオレは、三嶋とはダチってわけじゃねーぞ」 憎まれ口をきいてみたが、 「いいから、行ってこいって」 テッペーは華麗にスルーしてくれた。 正直、納得できたわけではないが、 「……」 それでも、傍目から見てもわかるくらいに心配してくれたのなら、挨拶のひとつもするのが礼儀だろう。 「ああそうだ。レーギだ。ハルのヤツ、レーギにはうるせーからな」 自分になんとなく言い訳して、教室に入ると、まず三嶋の姿を探した。
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