4.ミカエル(守護神、そして死の天使)

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三嶋の困惑は承知の上なのか、秋哉は淡々と話を進める。 「神部がオレに何を伝えたいのか、ニブいオレには全然わかんなかったんだけどさ。今日、安井に会って、ちゃんとわかったんだよ。神部は安井を助けてくれって、オレに伝えたかったんだ」 「……助ける?」 口を挟んできたのは、安井本人だ。 「なんで京が。京だって来生くんを殺そうとしてたはずよ」 秋哉の言う通り、神部の存在を『有る』と信じるならば、三嶋の目にも、そう映って見えた。 秋哉を狙って投げ込まれた石は安井の仕業だと疑わないし、さっきも安井自身が秋哉を刺そうとしたと告白した。 けれどそれ以外のことは……。 学校の階段で背中を押されたり、突然切れた電柱の電線、それにさっき目撃したポルターガイスト。 生身の人間が起こせることだとは、到底思えないし信じられない。 理解を超えている。 アレは間違いなく超常現象だった。 そして、明らかに悪意があった。 安井の言葉、 「京も来生くんを殺そうとしている」 それに合致しているとしか思えない。
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