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暗闇から抜けるには、どうしたらいい? ひたすら走っても、光はどこかに消えてしまいそうになる。何処かへ逃げたくなる。 人に頼ってしまう自分を、弱くなったと感じる。暗い思考ばかりが、頭に巡っては消える、そんな毎日をあとどれくらい過ごせばいいのだろうか。この悩みを誰にぶつければいい? 優しすぎて、自分とは違いすぎてこんなこと誰にも言える訳が無い。 感謝ばかりしている。本当は性格が悪くて、暗いことばかり考えている自分の側にいてくれて。いつでも頑張ろう、と言っておきながら、私は不安が拭えなくなってくる。闇に覆い隠されそうになる。そんな時に光をくれる皆に。 昔、私は人が嫌いだった。人と関わることに恐れ、孤独が好きだった。孤独は慣れてしまえば、辛くない。ある程度辛くても、そこに絶望というものは存在しない。その状態より、悪くなることはないのだから。 人と関わるようになってからは、周りから明るくなったと言われるようになった。自分でもそう思う。それまでの日々より鮮やかに色付き、楽しい日々もいっぱいある。だけど、悩む日も増えてきた。 自分の手助けをしてくれると言った人が、去ってしまった。その人に、いつ会えるのかなんて分からない。色々な理由で去っていったその人を、誰も止めることなんて出来ない。 私は自分の居場所を失いたくないし、強くなれると言ってくれたその人の言葉を信じて、前に突き進もうともした。でも突き進もうとしても、色んな障壁が襲いかかる。それはもしかしたら、自分で作っているのかもしれない。あまり悩まなければいいのかもしれない。でも、今悩んで苦しまなければ、ちゃんとした答えは見つからない気もする。だから、辛くても進むことを選んだ。全然かっこよくなく、泥臭い姿で私は突き進むのだろうか?そんな進み方でしか、私は歩いていけない気がする。 進んだ先には、光が待っているだろうか?強くなった自分がいるだろうか? その時に、あの人が帰っていて欲しいと私は思う。それはおそらく皆の願いでもある。それをあの人は、気づいていないのかもしれない。 私も昔、気がつけなかったことだ。 影響力が無いと思っていても、誰かしら自分を思ってくれている人がいる。その事に私は気が付けなかった。 気づいていたら、変わっていたかもしれない。でも、そしたら今の生活は絶対的に無かった。そんな風な気もする。
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