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私は叩かれた頭を押さえながら、必死に胸の鼓動を隠していた。
「せっかく天気がいいんだ。外でも、遊びに行くか。」
「いいけど、パチンコ行かないの?」
「俺だって、毎日パチンコ行ってる訳じゃねえぜ?」
孔明が、口を尖らせている。
「そうだっけ?」
「ああ、そうだよ。」
そんな言い合いが、私を喜ばせている事を、孔明は知らない。
「行くのか、行かないのか?」
「……いく。」
久々に、孔明と一緒に出掛ける。
そんな日が、嬉しくて嬉しくて仕方がない事を、このクズ男は知らないのだ。
私達は、孔明の家を出て、近くにある散歩道を歩いていた。
「あーあ。すっかり寒くなったな。」
よれよれのマフラー。
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