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「よっしゃ! とりあえず数年でも一般人とかけ離れた生活しとったわけやし、この経験を活かし自叙伝でも書いて大ヒットさせたるわ!」
「タイトルはなんなん?」
「せやな……」
幣次はゴソゴソとポケットをまさぐると、最後に残った全財産を取り出した。
そして黄金色の真ん中に空くその穴から、世界でたったひとつの、かけがえのない天からの贈り物のあどけない顔を覗き見た。
「……“銭の節穴”、で決まりやな!」
◎おしまい◎
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