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俺も、自分で張った結界を通じて、村に光を与えていた。
この守人様は、百年に一人程度で産まれていて、現在は俺一人しかいない。
この守人様という事でも、あれこれと大変であるのに、
俺は輝夜と呼ばれる体質も持っていた。
輝夜というのは、美しい姿を持ち、人を魅了するような能力を持つ。
しかし、輝夜が幼少期の場合は、保護欲を掻き立ててしまうらしい。
俺は、未だ魅了ではなく、保護欲のみの存在だと馬鹿にされていた。
「上月、俺は仕事まで、少し時間があるから寝直す。そっちはバイトだろ?」
「はい。行ってきます」
俺のバイトは、通路を抜けて向かい側にある、喫茶店ひまわりの店員であった。
俺の家は、駅ビルの屋上にあり、元風呂屋を使用していた。
この駅ビルの屋上は、心霊現象の多発により敬遠され、風呂屋は倒産、
誰も借り手がいなかった。
そこを、格安で借りて住んでいる。
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