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掟破りの李下という異名を持っている李下は、主に村の掟を破った者を喰らい、
その代わりに、意識のない状態で生きている娘の処刑を止めていた。
李下が見えない場所だが、自分の刀を出したとうことは、
×が潜んでいるということだろう。
でも、俺には殺気は感じなかった。
「李下さん、敵ですか?」
「赤い月は、死者を呼ぶというからね。闇が強くなっている分、
守人様の光が遠くからでも見えてしまう……」
李下が刀に手を添えて、どこかを睨んでいた。
俺も李下の見る先を確認しようとしたが、李下の後ろに下げられてしまった。
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