191人が本棚に入れています
本棚に追加
『だから、これも万能ではないの』
谷津は、俺に道を聞いた時から、あれをマークして調査していたらしい。
しかし、谷津も学生であり、時間に制限があったのだ。
李下は煙を出して、一般客から屋上庭園が見えないようにしていた。
その煙幕のせいで、俺も相手の姿がよく見えなかった。
『相手は古参の×で、直江津(なおえつ)という名前だ』
姿はよく見えなかったが、俺に道を聞いた人と同一人物であったと思う。
しかし、俺も守人様ではあるので、見た目で人を判断していない。
道を聞かれた時は人であったが、今は人とかけ離れた存在のように感じた。
最初のコメントを投稿しよう!