第一章 千年時計

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「李下も対策はある。あいつも強いから」  李下も紐や刀だけではなく、呪縛のような技もあるらしい。 どんな技なのか聞いていると、李下が帰ってきていた。 それも、直江津も一緒に来ている。 「……李下、何で連れてきている?」 「直江津さんには、心臓を紐で結んでいますので抵抗は出来ません。 少し、話を聞こうと思いましてね」  直江津からも殺気が消えていた。  直江津は、見た目は気の弱そうな青年であった。 天然パーマの髪に、黒縁のメガネをかけ、長身を丸めて俺を見ていた。 年は三十歳前後に見え、李下とそう変わらないような感じであった。
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