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「ここに守人様がいるということは……私は守人様に惹かれて来ましたか……」
「らしいね……」
李下も、黒川も話を聞くと言いながらも、戦闘態勢のままであった。
俺が直江津に緑茶をいれると、直江津は音をたてて飲んでいた。
どうも緊張感がない直江津であったが、黒川は腕を組んで、睨んでいた。
「直江津は、失踪?逃亡するまで、五強だった」
直江津は、そんなに強そうには見えない。
しかし、考えてみると、常にやる気のない黒川と、
溜息ばかりの李下も強そうには見えなかった。
時計を見ると、光二にチェンジする時間になっていたが、どうにも直江津が気になる。
「……その、記憶が無くなっておりましてね。掟破りで処刑されるのは仕方が無いですが。
死ぬ前に、自分は誰を喰ったのか、殺したのか知りたいのですよ」
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