第一章 千年時計

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「ミカゲヤですか?聞いた事はないですね」  すると、奥の部屋から、黒川が出てきて冷蔵庫を漁っていた。 「御影屋ではないのかな。そういう店が村にはあったな……」  黒川は、やはり×であったが、こちらの世界でホストをしていた。 ×は様々な形の者が産まれるが、基本は人の形をとっている者が多い。 しかも、黒川は人が振り返って更に二度見したくなるような、 綺麗な顔と姿をしていた。 「上月が、生まれて頃には無かった、かな……」  やや寝ぼけていても黒川は綺麗で、かっこよく、見つめられると俺は目を逸らす。 黒川は、黒い髪に、くっきりとした黒い瞳で、整った顔をしているうえに、眼力が凄い。
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