第一章 千年時計

8/27
前へ
/547ページ
次へ
「志摩、目がまわるから……転がすなって。それに、腹とか触るな、くすっぐったい、 ひゃははは、志摩、止め!」  志摩の手が、脇などに触れるので、笑いながら転がってしまった。 「志摩、ストップ。ひゃははは、笑って苦しい……はは」  志摩の手の中に蹲ると、そのまま笑ってしまった。 「くすぐられて笑うのは、ガキだな」  黒川が、俺を馬鹿にしている。 「まあ、守人様は輝夜で、育ちが遅い上に、仮死が数回あるからな、ガキか」  笑い過ぎて、涙が零れる。  俺は、守人という名前だけではなく、出身村の壱樹村では、守人様という存在であった。 守人様は、光とのリンクを持ち、村に光を与えている。
/547ページ

最初のコメントを投稿しよう!

191人が本棚に入れています
本棚に追加