原案(あらすじ)

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原案(あらすじ)

 目覚めるとそこは屋外階段の踊り場だった。腹痛にもだえていると、会社の同僚に発見され、救急車に載せられる。「大丈夫ですか、鷹野さん!」なぜか、オレを上司の名前で呼ぶ隊員。酸素マスクごしに「俺は鳩川だ!」と叫ぶが通じない。病院に搬送され、鏡を見せてもらうと、俺が苦手な上司、鷹野課長の姿になっていた。おまけに、医師からは妊娠中だと告げられる。  なぜこうなったか考える。午前中、外回りの営業をさぼり倉庫で隠れてゲームをしてるうち、腹が痛くなったことしか思い出せない。  そこへ俺の姿をした鷹野課長がやってくる。 「なんであんたが、あたしになってるの?!」  育児と仕事を両立する彼女と、労働意欲の希薄な俺。正反対のふたりだが、元に戻る方法がわからない。入れ替わりのことは周囲に伏せたまま生活し、元に戻る方法を探すことに。  俺は、課長の夫、昇一郎に付き添われ、その日のうちに退院する。言葉は優しいが、家事は一切手伝わない昇一郎。気難しい3歳の娘、一香はいうことを聞かない。さらに悪阻による吐き気が襲う。しかし、嘆いても逃げ道がない。  一方、課長は俺の姿で、バリバリと仕事をこなす。同時に、元に戻るヒントを求めて、取引先の病院の医師、鶴岡に会う。脳波分析の結果、俺と課長はシンクロしやすい共鳴体質らしい。何かで共鳴するまで、元には戻れない。しかも、「男の精神は出産の痛みに耐えられず、ショック死する」と言われる。が、懊悩の末、妊娠中絶はしないことに。  それぞれの日常生活に取り組む俺と課長。課長は社内トップの営業成績を記録。俺も親としての自覚に目覚め、成長していく。  衝撃のエコー検査、一香の保育園問題など、いくつかのトラブルを乗り越え臨月に。  俺は、命がけで出産に臨む。  陣痛の痛みに耐え続ける間、俺と課長の意識はシンクロし、入れ替わりを繰り返す。  出産の瞬間、ふたりの身体は元に戻る。
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