第1章 腐れ縁たち

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長い長い校長の話のせいなのか早くも帰りたいなんて思うけど まだまだ、これからだから頑張らないと気合いを入れる為ほっぺを叩いた。 クラスに戻ると一人一人軽く自己紹介をすることになった。 自己紹介かぁ…どうしよう…なんて言えば言いかなぁ… 『里川夏樹です!趣味は、読書です。よろしくねー』 てな感じかな? ……………いや!!無理でしょ!?そもそもそんな気軽に言えるような自分じゃないし!!!どどどどどどどど…どうしよう!! なんて心の中で格闘してると… 「じゃあ、次里川さんお願いいたします」と担任の声と共にみんなの視線が一斉に私に向かった。 「…はい」(ひぃぃぃぃぃ!!見られてる…どうしよう…どうしよう…無理…助けて光太郎!) チラッと廊下側に座る光太郎を見ると視線に気づいたのか私を見たけどすぐに視線を反らした… (だよね!!助ける気もないよね!!分かってたけど!!涙) 諦めてすぅーっと一息つき 「里川夏樹と言います。よろしくお願いします」と言い笑ってみせた。 これで良いのかなぁ? ちょっとしてから次々によろしくね!などと声が響いた。 あ…良かった…なんとか出来た…ホッと胸を撫で下ろし席についた。 友達…出来るといいなぁ…そんな事を少し思うとこらから始まる三年間が楽しみになってきた。
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