初恋、そして封印-2

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屋台を覗きながら、三人で焼き鳥やハニーカステラをつつく。 ヨーヨー釣りや金魚すくいはその後が困るのでやらなかったけれど、縁日ではしゃぐ人混みに身を任せているだけで楽しかった。 「あ、射的なら良くない?」 姉が射的を見つけて声を上げた。 「遼太郎、あれ取ってよ」 姉が指さしているのは一等賞の景品棚にあるクマのキャラクターの大判レジャーシートだ。 「あとで花火の場所取りするのにもいいし」 「ああ、確かに」 姉のおねだりに遼太郎もその気になり、射的の前に立った。 持ち玉は五発で、遼太郎は三発目で一等に当てた。 「私もやりたい!」 見ているうちにやりたくなった姉も参戦したけれど、残念ながら全て外れてしまった。 こういう時、美人は得するもので、姉はよくオマケをもらう。 「お姉ちゃん、コレあげるよ。特別ね」 射的のおじさんは五等の商品の中からクーラーボックスに入れてあった棒付きアイスを姉に手渡した。 姉はアイスを掲げながら笑顔でこちらに戻って来た。
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