二人の帰る場所-3

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「嫌だ。見ないで」 彼の視線を遮るものもなく、浴室の明るい照明の下に全身を晒され、私は頑として両手で身体を抱え込んだ。 「隠すな」 私の両手を、遼太郎が掴んで広げさせる。 「駄目。痩せても、くびれがないんだもん」 「そんなものどうでもいい」 磔にされた私が身を捩ると、遼太郎はなだめるように私の手の指を広げさせ、一本一本に優しくキスをした。 手首、二の腕、私のコンプレックスの一つでもある鎖骨の見えない胸元まで──。 暴れていた私は次第におとなしくなった。 「お前は、わかってない」 彼の唇が胸の先を食(は)む。 もう片方の胸は彼の手で柔らかく揉みしだかれた。 私の息が甘く震え始める。
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