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「嫌だ。見ないで」
彼の視線を遮るものもなく、浴室の明るい照明の下に全身を晒され、私は頑として両手で身体を抱え込んだ。
「隠すな」
私の両手を、遼太郎が掴んで広げさせる。
「駄目。痩せても、くびれがないんだもん」
「そんなものどうでもいい」
磔にされた私が身を捩ると、遼太郎はなだめるように私の手の指を広げさせ、一本一本に優しくキスをした。
手首、二の腕、私のコンプレックスの一つでもある鎖骨の見えない胸元まで──。
暴れていた私は次第におとなしくなった。
「お前は、わかってない」
彼の唇が胸の先を食(は)む。
もう片方の胸は彼の手で柔らかく揉みしだかれた。
私の息が甘く震え始める。
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