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“掃除屋”と染谷が呼んでいる現場処理班は、鑑識課や科捜研のような見える組織とは違う。
招集がかかったときにのみ、各分野のエキスパートが集結し、チーム形成をする。
ときには当局や警察関係者以外の人間が含まれることもある。
彼らが招集される、すなわちコンフィデンシャルというわけだ。過去15年間で招集された件数は、片手でたりる。
これを多いととるか少ないとるかは個個人に委ねられるが、犯罪捜査全体から判ずれば絶対数は少ない。
その少なさが、チームそのものの秘匿性の保持と“掃除”を円滑に機能させる鍵になっている。
いずれも高い専門性を持つ招集メンバーに課せられる責務のうち最も重要なのは、プロフェッショナルとして作業にあたることは言わずもがな、作業上の機密を堅持することである。
どんなに親しい間柄だろうと、どんなに瑣末な情報だろうと、ほのめかすことすら厳禁なのだ。諜報活動さながらである。
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