4. もう一つの物語 パラグラフⅣ:或は真実の物語

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「どんくれぇ拘束されるか分からねーから、おまえはできるだけフツーにしてろ、フツーに。  知らないヤツに声かけられてもついて行くんじゃねーぞ。わかったな!?  俺は一歩たりとも街を出ていないし、育児放棄もしてないからな。上にちゃんとそう言っとけよ」  誰がついて行くか、バーカ。育児って誰が誰を!? 「あとな、棚卸しはちゃんと進めろよ。サボりやがったら、それは俺への宣戦布告とみなす」  パノプティコンで何をするつもりなのか皆目見当がつかないけれど、それが由宇次郎的にものすごくく気が進まないっていうのだけは分かった。  そしてあの刑事……やっぱり、ただのくたびれたオッサンじゃないのかな?
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