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「カッコイイじゃーん。無機質過ぎて落ち着かないけど」
「この建物自体が円形だからな。どんだけ進もうが最終的に元いた位置に戻るときてる。ハムスターにでもなった気分だぜ」
「コワイね~」
「……けっ、よく言いいやがる。俺ぁおまえのが何十倍も怖ぇ」
「やだな~、こんな気弱な美青年つかまえて」
ある会議室の前まで来ると、染谷は発行されたばかりの認証キーを小さな挿入口に差し込み、カードが飲み込まれるのを確認後、体を気持ち折り曲げてスキャナーが網膜認証するのを待った。
由宇次郎も身をかがめ、面白そうに染谷がした動作を真似て見せる。
「おまえはやらなくていい」
「くくく……やっぱり?」
部屋に入ると、そこは120インチの電動スクリーンとプロジェクター、リンクPCが数台設置されたデスクが並ぶ会議室だった。
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