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「……………………」
「払うもん払ってもらって約束を反故にさえしなきゃ、アンタらの事情なんて俺たちにはどうでもいいことだ。
ただ……解らないんだけどさ、何でわざわざそこまでするのかってこと。そんなタマだったっけ、アンタ?」
「おまえの中でどんな括られ方をしているんだ、俺ぁ?」
「……そうだなぁ。お巡りの皮を被った人でなし、とか?」
染谷は会議テーブルについた両腕の先で両目を揉み解しながら、はぁ~と大きなため息を吐く。
「ったく、どいつもこいつも自分一人で大きくなったみてぇによぉ……」
由宇次郎はお茶の入った湯呑みを両手で包み込む。
「新しい人生が平穏かどうかなんて、誰にも分からないって言ってんの。
敏腕捜査官の依頼とはいえ、“一般人”をどうにかするのは、俺らにとっても前例がない。
その分難しいと言わざるを得ない。ただ“いなくならせる”だけじゃすまないからね」
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