4. もう一つの物語 パラグラフⅣ:或は真実の物語

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 あれ? リヴァイン捜査官? 今リヴァイン捜査官って言った、この女性(ひと)?  疑問符をぶら下げていると、彼女は黒い目を大きく見開いて“ん?”という表情をする。  年はけっこういってるっぽいけど美人だぁ。 「アディ! マミー!」  息せき切ったエリがドタドタと小走りで近づいて来る。  僕も真宮も一秒前よりぐっと安心感が増す。悔しいけどガキ丸出しってことで。 「リヴァイン捜査官、ごぶさたしてます」  先ほどの女性捜査官が花のような笑顔でエリを迎え、エリはエリで彼女に渋ーく微笑み返し………何かいつものゆる~いエリとは別人に見える。 「カリーナ、私はもう捜査官じゃないよ」 「(クス)そうでしたわ、私ったら。昔のクセが抜けなくって……」
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