4. もう一つの物語 パラグラフⅣ:或は真実の物語

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「うーん……でもさぁ?……おかしいよねぇ。いつもうまくいくとは限らないことぐらい承知の上でしょ!?  それに、聖心ファーマーシーの違法はむしろはっきりしたわけじゃない!?  拘束した職員から供述を取れば、強制捜査にだって踏み切れるはず。結果オーライじゃん。  ノアが姿を消したのだって、彼の出自を知っていたら、予想の範囲内なはず。なのになんで疑惑が浮上(・・・・・)したりしたんだろう?」  これらの状況から見えてくるのは、リークしたのがほかでもない警察内部であること、どちらかの課に、聖心ファーマーシー側の(・・・・・・・・・・・)スパイが存在していたことだ。 「NSCでも中核を担う精鋭が、任務失敗と警察の疑惑を苦に自殺を図るなんて、不自然だよ」 「あぁ、その言う通りだ。ノアのような人物を挫けさせるには、よほどのことがねぇとな。現時点では、ヤツの行動は“らしからぬ”としか言いようがねぇ」 「「“どこかに死刑執行人がいる”」」
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