5. Aftereffects Ⅴ

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 ガッ。 「!!! ってぇぇぇぇぇ!…………――っにすんだ、クソアマぁ!」  川東結花が僕にいきなり左ジャブをかましてきましたよ。 「助けて欲しそうだったから助けてあげたのよ、ありがとうは?」  勝ち誇ったように、彼女は口元にニヤリ笑みを浮かべた。 「誰がいつ助けてほしいっつったよ! 百歩譲ってそうだったとしても!これ(・・)のどこが助けてるって!?」  僕は烈火のごとく怒りをぶちまけた。無理もないだろう? 女からいきなりグーで殴られるなんてこと、いままでにない経験なんだから。  川東結花は悪びれる様子もなく、ずぞぞーっとストローを鳴らしてチョコレートドリンクを吸い上げた。  完璧バカにしてる! あったま来た! 真宮に目をやると、時間がそこでピタリと止まってしまったみたいに、ポカーンとほうけた顔をしている。あまりのことに思考が追いついていないのだろう。  僕らの周囲に陣取っている外野どもも、ある者は嘲笑的表情を浮かべ、ある者は憐れみ、真宮同様固まっている。
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