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「梶井由宇次郎と染谷淳一は〝情〟に流されてる?」
佐伯は薄く笑みを浮かべ、ブラック&ホワイトの入ったプラカップを口元へ運ぶ。澤錠は佐伯の言動を寸部たりとも見逃すまいと、じっと目を凝らす。
「……僕は本来〝癒し〟担当だから、非情に徹する梶井くんを見ているのはとても辛い……僕自身の良心に従うならそんなところだけど……もしかしたら、情に流されているのは僕のほうかも(笑)
じっさいのところそれが正解かもしれない。だけど、防衛ラインの最深部はやはり僕が体を張らないとね……上からドヤされそうだし」
〈……でしょう、ドッグ?〉
〈解ってンならいい。おまえはまだ俺の翼下にある。よろしく頼むぜぇ、Phereal Gearlank……佐伯龍之介さんよ〉
『……翼下かねぇ。ジョークのつもりかな?』
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