第八話:弔いの銃弾

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「こ、これは……!」 道化師の写真を見て、津坂は思わず声を上げた。 「この話している相手は警察だよ。堂本の奴、しっぽを捕まれたんだ」 その情報は、津坂にとっては絶望的。 築き上げてきたすべてが、崩れ去る音がした。 「くそっ! 俺はいったいどうすればいいんだ! このままじゃすべてを……」 「簡単さ」 道化師がニヤリと笑う。 津坂の前に差し出されたのは、まるで特撮にでも出てくるようなパワードスーツだった。 「殺せばいいのさ、奴を。そうすれば、君に捜査の手が及ぶことはない」 道化師の言葉に、津坂は震えながら頷いた。
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