第八話:弔いの銃弾

22/77
前へ
/178ページ
次へ
「そうだよな……! 殺せばいい。殺せば、バレなければ何をやっても構わないんだ……!」 「そういうことですよ。あなたはずっとそうやって生きてきたじゃないですか」 にやりと笑い、道化師が煽り立てる。 どのみち、津坂には選択権などない。 芋づる式に逮捕されてしまえば、もう人生は終わりなのだから。 「さあ、あいつが洗いざらい話す前に殺してしまいなさい!」 「ああ、やってやる……やってやる……っ!」 津坂が、決意に満ちた声で返す。 その瞳は、狂気に魅入られていた。
/178ページ

最初のコメントを投稿しよう!

69人が本棚に入れています
本棚に追加