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「なにっ……!?」
不意に、エリザさんの表情が変わる。
目の前のパワードスーツが、いとも簡単にこちらの放った砲弾を叩き落したのだ。
「なんだと、ありえん!」
「てか、ここ市街地ですよっ!?」
僕はたまらずに声をあげる。
周囲の人たちの身の安全は大丈夫なのだろうか。
『パワードスーツの男の狙いはあくまでこちらみたいね。あまり派手なことはしないようにお願いするわ』
「ぐぅ……」
通信機から流れるリョウコさんの言葉に、エリザさんが不服そうな表情。
だがエリザさんもむやみやたらに周囲を傷つけるつもりはないようで、叩き落された砲弾からは鉄網が放出されていた。
おそらくこれは、奴をとらえるための武器だったのだろう。
しかし状況は、こちらが圧倒的に不利だった。
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