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「堂本!?」
エリザさんが、叫びをあげる。
小脇に抱えられた堂本さんは、頭から血を流してぐったりしていた。
「くそ、くそおおっ!」
エリザさんが悲痛な叫び。
いくらエリザさんでも、大人を抱えて庇いながら戦うのは、無理だ。
それを知って先に車を破壊したのなら、津坂は思った以上に策士だ。
「…………」
不意に、津坂が反転し、どこかへと走り去る。
「くっ! 追うぞ!」
「はい!」
僕達はすぐさまその姿を追跡。
しかし津坂のスピードはすさまじく、すぐに引き離されてしまった。
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