第八話:弔いの銃弾

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*** 「くそっ! 後手後手だ!」 エリザさんがいらついたように車の窓を叩く。 津坂の自宅には、先に医療隊を向かわせてある。 だが、医療隊は津坂と闘えるような戦力は持っていない。 もし先に到着できた場合の保護ができる程度だ。 津坂の方が先に到着し、殺戮を始めてしまえば、対応のしようがない。 僕達は強い焦燥感を覚えていた。 『エリちゃん! トウゴ君! 医療隊から報告よ』 不意にリョウコさんから連絡。 『自宅には、小学生の次女しかいなかったそうよ。とりあえず、保護したわ』 「なんだと……!? では奴はいったいどこへ……」 不穏な空気が流れる。 僕達は、何か重大なミスを犯したのではないか。 次の瞬間、僕たちは自分の過ちを知ることになった。
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