第八話:弔いの銃弾

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*** 「ふふふ、エリちゃんたちはピンチみたいだね」 柊紫苑が、愉快そうに笑いながら研究室の奥へと歩を進める。 備え付けのゴミ箱の裏に、隠しボタン。 それを押すと、開く壁。 その奥は、彼しか知らない場所だった。 「倫理、道徳、正義……そんなものはクソくらえだよ。僕にとって大事なものはただ一つ、愛なのさ」 張り付いたような笑顔が、あまりにも不気味。 しかしそれは、誰にも見咎められぬ些事。 彼の進む先にあるものは、エリザ達の理解を超えた〝宝物〟だった。
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