第八話:弔いの銃弾

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「危ない!!」 津坂が放つ銃弾を、僕は自らの身体で受ける。 「トウゴさん……ありがとうございます!」 マキナさんの瞳に、涙。 あの日と同じ。 マキナさんが殺されたあの日の、ライブ会場での出来事が反芻された。 「馬鹿め……!」 不意に響くエリザさんの声。 津坂の腹部から生える、ハサミの切っ先。 「これが私の本来の武器だ。整備中だったのだが、マキナの医療隊がたった今届けてくれたのだ」 エリザさんが静かに呟く。 その声色は冷たかった。
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