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「トウゴ君は……本当に優しいのですね」
「わっ!」
不意に、マキナさんが僕の頭を抱きしめる。
耳からゼロ距離で伝わるマキナさんの鼓動。
わずかに早鐘を打っているのは、緊張しているからだろうか。
とはいえ、きっと僕の方が緊張しているのだけど。
「私達の仕事は、全ての人間を救えるわけじゃないのです。守れない人もいれば、今回のように間に合うことすらできない人もいます。とても悲しいことだと、私も思っています」
マキナさんの言葉には、深い悲哀の念。
僕を第寄せる手に、力がこもった。
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