第八話:弔いの銃弾

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「でも……それでも私達は戦うのです。私達を待っている、誰かのために」 マキナさんの言葉は、きれいごとにも聞こえるだろう。 だが、これは一度殺されて再び生を受けた人間の言葉なのだ。 記憶がないとはいえ、死を体験している。 怖いだろう。 逃げたくなるだろう。 もし、マキナさんが戦うことをやめて静かな人生を過ごしたいと申し出たとして、誰も責める人間はいない。 だが、マキナさんは再び戦う道を選んだ。 一度殺されているのに、また殺されるかもしれない道を選んだ。 その決意に、僕の胸は大きく打たれたのだ。
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