第八話:弔いの銃弾

65/77

69人が本棚に入れています
本棚に追加
/178ページ
「今回のように、助けに向かうことができない場合もあります。すべての人間を助けられるわけでもありません」 マキナさんの淡々とした言葉が、今はとても重い。 「でも、その中で私たちはできることをしていくのです。苦しむ人、悲しむ人が一人でも減るために」 「……ですね。ごめんなさい。僕達は神様じゃないんだから、すべての人間を救えるわけでもないのに」 「助けられなかった方には、心からの祈りを捧げましょう。それが、私たちにできるただ一つのことです」 そう言って、マキナさんは僕から手を離して立ち上がった。
/178ページ

最初のコメントを投稿しよう!

69人が本棚に入れています
本棚に追加