第八話:弔いの銃弾

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「僕は……」 トウゴが複雑な表情で言いよどむ。 そもそも彼は、一度死んだ体でここに来ている。 行く当てなどない。 もし犯罪者になったとしても、誰にも迷惑はかからないのだろう。 だが、それでももちろん覚悟がいる。 今後の身の振り方をどうするべきか……。 「私は……もう少し様子を見た方がいいと思うわ。今後、状況がどう転ぶかはわからないしね」 「私も、そう思います」 リョウコとマキナが深刻な表情で口を開く。 だがその瞬間、けたたましいサイレンの音が鳴り響いた。
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