第二話:健康で文化的な生活を送る最低限度の転売

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「ここかぁ!」 不意に、厳かな雰囲気にそぐわぬ下劣な声。 その場にいた全員が振り向いたその先には、田沼隆を殺した木崎雄二。 その手には、なぜかショットガン。 身構える弔問客に向かって、彼はいともたやすくその引き金を引いた。 ーーばらららららららっっ! 軽い。あまりにも軽い音ともに、血煙が舞う。 幼きトオルが守ろうとした母親の頭が、トマトのように弾け飛ぶ。 母親の脳漿を顔面に浴びながら、トオルは叫び声をあげた。
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