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「馬鹿が! やる気満々の相手の前に立ってどうするんだよ!」
「先に殺らなきゃ殺られるってのにな!!」
繰り出される、蹴り。
何度も突き立てられる、ナイフ。
もはや、痛みすら感じない。
このまま死ぬのだと、本気で思った。
「おい、いいから早く幼女頂いてこうぜ!」
「ああ、そうするべ!!」
「やめて!! やめてっっ!!」
「やだ!! ママ、ママーーー!!!!」
もう動くこともできない僕の耳に、先ほどの親子の声が聞こえる。
子供の泣き声はいつまでも響いているのに、母親の声はすぐに聞こえなくなった。
それが何を意味しているのか、もう考えたくもなかった。
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