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「嘘……ですか……?」
紫苑さんの言葉に、僕は疑問の瞳。
「ああ、マキたんは君に『箱入り』だと話していただろう? あれは真っ赤な嘘。彼女は、両親から虐待を受けていたんだ」
「なっ……!」
僕は思わず、驚愕。
マキナさんはいつでも笑顔で、ムードメーカーだった。
そんな彼女に、過酷な過去があるなんて知らなかった。
「マキたんは両親から愛されていなかったんだ。母親の手伝いをすれば『私の仕事が遅いって言いたいの!?』と叱られ、父親の肩を叩けば『鬱陶しい』と殴られ、そんな日々だった」
「ひどい……」
「マキたんは幼い頃から誰かの役に立ちたい、みんなを幸せにしたいと思っていたんだ。それなのに彼女は報われない。両親が逮捕されてマキたんがリョウコちゃんの施設に来るようになり、初めて彼女に居場所ができたんだ」
紫苑さんの言葉に、僕は大きな憤りを覚えた。
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