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「僕はね、物事を解決するのに手段は選ばない質なんだ」
「は……?」
いきなり飛び出した意図不明な言葉に、僕は思わず目を丸くする。
「倫理、道徳、そんなものはクソくらえだ。道筋を立てて道理を説く暇があるのなら、自らの手で全てを超越してやろうと思っている」
「仰る意味が分かりません……」
「ああ、わかってもらっては困る。それでは成り立たないからね。紡がれる物語のご都合的な結末が」
紫苑さんの言葉は、いよいよもって意味不明。
「たわ言だ、気にするな。行くぞトウゴ」
「は、はい」
踵を返すエリザさんに付いて、僕は研究所を出る。
背後の紫苑さんは、不気味な薄ら笑いを浮かべていた。
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