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「ゴミ……ですか?」
「ああ、母親は普通の主婦だったが、父親は他人を陥れて金を搾取し、口封じのためには殺人も厭わない男だったらしい。母は父親の仕事の内容を知らなかったが、家での暴力がひどかったのは私も覚えている」
「そうだったのですね……」
エリザさんの語る話は、あまりに重い。
僕は思わず、沈黙した。
「結局、母親は父親の暴力で死亡。最後まで私を庇ってくれた立派な親だったよ。それから色々あって父親は処分され、私はリョウコに拾われたんだ」
僕はエリザさんに何も語れない。
親がゴミとして処分されるというのはどんな気分なのだろうか……。
「そんな浮かない顔をするな。私はとうに吹っ切れている。もしも今、私にとって大事な人間をゴミとして処分することになっても、迷わず執行できる」
「それは、ウソだと思います」
僕が思わず口にした言葉に、エリザさんの表情が変わった。
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