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「その可能性も無いとは言えないな……。とはいえ、道化師の手がかりは無い上にこいつも見過ごすことはできん」
「ただ問題は、この男が今のところ別の事件を起こしていないということね」
リョウコさんの言葉に、エリザさんが考え込むような仕草。
「なるほど、ゴミとして処理ができるかどうかということか」
「え、どういうことですか？」
僕の問いに口を開いたのは、リョウコさん。
「私達の仕事は、いわば罪人に独断で死刑判決を下すようなものよ。あまりにも人道に外れた犯罪や、犠牲者が多いもの、今後も殺人を繰り返す可能性が極めて高い者に限って認められている超法規的措置なの」
「今回の動画は一般に出回っていない。現状ではこいつを処理するのは困難、ということだ」
二人の言葉に、僕は愕然とした。
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