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「ほら……こっちに来なさい」
津坂の瞳に映し出されているのは、下着姿で頬を朱に染めた女性。
その瞳には、怨嗟の炎。
だが津坂は、それを意にも介さなかった。
「反抗的な目をしているね。僕が旦那のミスをカバーしてあげなければどうなるかわかっているのだろう?」
「主人は……ミスなんか犯していません。提出したデータに、あなたが手を加えたんでしょう……」
「だとしても、君の主人のミスになるんだよ。ここはそういう世界だ」
津坂がいやらしい瞳で女性を眺める。
女性の瞳には、涙が浮かんでいた。
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