第八話:弔いの銃弾

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(クク……バカな女だ。どんどんドツボに嵌まっていることにも気づかないで) 自らに奉仕する女性を見下ろしながら、津坂が醜悪な笑み。 (娘も、同じ目に遭わされているとも知らずに……) こぼれる笑みは止まらない。 母も娘も同様に脅迫し、自らの手中に収める。 このような方法で今まで何人もの女性を手に入れてきた。 自分を邪魔するものはいない。 それだけの立場を手に入れているのだ。 (懸念は……あいつだけか) 津坂の脳裏に浮かぶは一人の人物。 その人物は、道化師と呼ばれていた。
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